わかっていない大人とわかっている子供
車イス繋がりでもうひとつ。
こんなことがありました。
父と母と三人でスーパーに買い物に行った時の事。
駐車場で車から車イスに乗り換えていると、近くでたばこを吸っていたおばさんが
「できたできた~。がんばれがんばれ~。」と声をかけてきました。
正直、ムカッときました。
だからといって元日ハムの新庄選手のように「お前よりがんばっとるわ!」とも言えず、ジミーちゃんのように「おまえもがんばれよ」とかわすこともできず、悶々とした一日を過ごしました。
以前観た『フレフレ少女』という映画に好きなセリフがあります。
“応援する人間は応援される人間より強くなければならない。がんばれは、よりがんばっている人間にこそ言う資格がある”
わたしも“がんばれ”はその人の気持ちや状況を痛いほど感じ、絞り出すようにして言う“がんばれ”しか認めません。自分が言うとき、そう肝に命じています。
またあるとき、こんなことがありました。
夫と二人でマンションを出ようとした時の事、向こうから三歳くらいの男の子とお母さんが歩いてきました。
お母さんは素早くドアを開けて、「どうぞ!」と言ってくれました。
「ありがとうございます!」と通り過ぎようとしたとき、お母さんの陰でその男の子が車イスのわたしに向かって、両手をあげて手でキラキラキラ♪とお星さまを作ってくれました。
もうね~、胸が熱くなって「ありがとね」と言うことしかできなかったけど、ほんとにほんとにうれしかった。
「君に幸あれ」と祈っているよ。
言葉ってすごく難しい。
言葉を自由に使える大人ほど、そのことを忘れ容易に人を傷つける道具にしてしまう。
小さな彼の無言の応援は言葉を超えて心を伝えてくれました。
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