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2016年8月21日 (日)

未来のために

先日、すごい番組を観た。
『ハートネットTV 平和じゃないと生きられない~沖縄で語りだした障害者たち~』

ここ数日、書いては消し書いては消ししながら感想を書いている。
障害を持つ身で戦争を生き抜いてきた人たち。押し殺してきた気持ちが70年経った今、絞り出すように言葉になって語られる。

「一人では生きられない。助けを待つ恐怖」
「いいからわたしたちを置いて行って」
「国家の米食い虫」
「人に『何者か?』みたいに汚い目でみられる」
「国のために戦いたい」

いままで数々、戦争番組や戦争映画をみて「理解」しようとしてきたが、この番組の言葉は「感じた」。
その言葉は私の中に「いまある」感情だった。

わたしは19歳で「病人」になり、32歳で「障害者」になった。
病人になったのは医者に病名を付けられたからで、障害者になったのは身障者手帳をもらったから。
そのことは真剣に考えてきたけど、深刻にならずに済んだのはひとえに家族のおかげだった。
実家も婚家もわたしの味方以外の何物でもなかった。
不便は感じてきたが不幸を感じたことはなかった。

でも7年前、全身が動かなくなったときはじめて恐怖心が芽生えた。
そして地震があった。
毎日毎日、避難所の様子がニュースで流れるのを見て「わたしがあそこにいたら死んでいた」という恐怖心が毎日毎日起こった。
その恐怖は「今ここで起きたら」とつながり、「わたしは家族を死なせてしまう」と膨れ上がった。

いままで、まだ起きてないことを不安に思うより、幸せを作りだす努力をしようと生きてきた。でもこの時期は恐怖心が生活の中にはびこっていた。

それでも、「わたしは幸せだよね。幸せを感じていきているよね。」との想いは信念のように確固として自分の中にあった。
この想いを前面に出して生きられないのだろうか。病気だろうが障害だろうが幸せを感じて生きる社会を作れないのだろうか。そのためにできることはなんだろう。
頭と心がそんな想いにシフトしたとき、恐怖心が消えていた。

番組の中で基地移転問題のデモ隊の中にいた80歳の視覚障害を持った男性のインタビューがある。
戦争の苦しみも、障害への差別もいやというほど経験している上、いまデモに加わるほどの活力はどこから来るのかとリポーターは聞いた。

「未来に賭けてるからだと思うんです。」と彼は答えた。

これだ!と。わたしもそうだ!と思った。
“未来”は時間だけではなく、“子供たち”だったり、“希望”だったり、大切なものに置き換えられるけど、今を今のままにしないため動くんだと思った。

苦しみというものに何の意味があるんだと思ったこともあるけど、苦しみを昇華する方法にたどり着いた人から未来を変えられるかもしれない。
だとしたら、わたしたちは苦しみを自分の苦しみのまま終わらせず、もうひと頑張りするしかないね、“未来”のために。

この番組は二年前の再放送だった。
今、見なさいということだったのだと思う。
いまの気持ちをさらけ出してみました、未来を変えるために。


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