自閉症を知っていますか
自閉症を知っていますか?
「知っている」という言葉ってひどくあいまいですよね。
自閉症と名付けられた発達障害で脳の機能障害のひとつの病気である、ということは知ることはできても、本人が何に苦しみ、何が喜びで、家族は何が不安で、何が希望なのか、知らない。
病気や障害はみんなそうかもしれない。同じ病名でも苦しみや不安は違うし、同じ障害なんてひとつもない。
でも東田直樹さんの存在を知って、すこしだけ自閉症の世界を共有することができた気がした。
東田直樹さんは自閉症で作家だ。
このこと自体、自閉症をすこしでも知ってる人には奇跡!
『自閉症は文章なんか書けない。
言葉なんか交わせない。』
そう“知られて”いたから。
ほんと、“知る”って、いいかげんだよね。
彼が開いた突破口はある意味奇跡だし、それで変化が起きた人もいっぱいいるでしょう。
でも彼自身は自閉症の作家と言われることを嫌ってる。
そりゃそうだよね。
わたしも「リウマチのぢゅんさん」って言われるのは本意じゃないもの。
それでも人間社会って“知ってること”でくくるんだよね。わからないことに足を踏み入れるのは怖いから。
いや違うか。
“知らないと言うこと”が怖いのかもしれない。
知らないと思われるのは恥ずかしいから。
知ってるつもりのほうが楽だから。
先日、リハビリ室で初めて会うご婦人に「あなた、どこがお悪いの?」と聞かれた。
あまりにもストレートな質問で、スカッと気持ちがよかった。
その後、数分お話をしたけど、ご主人も今年手術をし、まだ痛くて寝たきりだそうだ。
わたしの情報をなんとか活かしたいという熱意が感じられる質問だった。
人ってさ、何歳になっても知らないことだらけなんだよね。
だから「知らない!教えて!」って、どんどん人の世界に入っていって、自分の世界を広げるほうが真実に近づけると思うのです。
“知ったかぶりの大人”にならない。
最近のわたしの目標です。
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